• 無機塗料?

    2025年10月19日

    塗装業者やリフォーム業者の方から色々な提案を受けお困りの御施主様がいらっしゃるかと思います。

    ホームページ内にも塗料の簡単な知識として樹脂によるグレード等をご紹介させて頂いていますが、今回は、リフォーム系の業者が良く提案する無機のお話です。

    まず無機系塗料とは、樹脂の中に無機成分を多く入れる事により経年劣化の少ない塗膜を作ると言うもの。無機とは樹脂のグレードではありません。安価な物はシリコン樹脂。高価な物はフッ素樹脂を使用しています。同じ無機系塗料でも価格差がかなりあります。シリコン無機に関してはフッ素塗料より安価でありながら性能は『カタログ上では』高耐候というメリットもあります。

    ではそもそも無機とは何か?ガラスや陶器、石などの経年劣化しない成分になります。昔からセラミック成分を塗料に混ぜる技術はありましたが、技術の向上でこの無機成分を沢山含んだものが無機系塗料になります。良くお聞きするのは『20年以上もつので、施工費用は高いけど塗替え回数を減らせます。』確かに塗替えの回数を減らせば生涯の塗替えに掛かるコストは減らす事ができます!ライフサイクルの中での住宅のメンテナンス費用は高額ですので少ない方が助かりますよね。住宅の環境が建物に影響しづらい場所にある、高齢の方で最後の塗替えにしたい方には費用対効果も高くわたしもオススメするかもしれません。

    ここでポイントとして、この『20年以上』と言うのは塗膜の話になります。紫外線を当てた際の光沢維持率から計算されています。

    これを塗れば家が何事もなく『20年以上』もつような営業トークをされた方はご注意下さい。木造建築も多く高温多湿の環境下ではシーリングが切れたり、台風や地震によるヒビ割れや漏水。20年家を放置すれば必ず何かしら起こり得ると思います。高単価なお仕事ができる塗料である以上営業の方や知識のない業者はこのようなデメリットは言わないことでしょう。

    イレギュラーにたいしてもフッ素塗料同様に専門的な知識を持っていない業者に施工させれば剥がれ等のアクシデントが起こります。20年経たないで塗り替えになってはコストを掛けた意味がなくなります。私も官庁関係のフッ素塗料を用いての長期にわたり塗装しない建物を見てきましたが、欠損にヒビ割れ、漏水箇所があるケースが殆どでした。その観点からみれば私としては長期的に建物を守るのであればコストパフォーマンスの良いラジカル制御型塗料のような褪色にたいして強いシリコン樹脂塗料で13年から15年おきにお塗り替えするのが良いのではないかと考えています。

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